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ここでは、EMの効果とされる内容について概念を簡単に説明させて頂きます。

発酵と腐敗

EMの世界における発酵と腐敗は独自の視点による分類です。
EMの世界では、微生物の代謝形態から発酵と腐敗に分類しています。しかし、それは一般的な学問等とは異なる視点であることを最初に理解しておくことが重要です。
狭義の発酵とは、一般的に嫌気条件下で有機物を酸化してエネルギーを獲得することを指しています。また、狭義の腐敗とは窒素含有有機物が分解されることを意味しており、それぞれ異なる代謝を表現しているわけです。
一方、EMの世界では、良い有機物の代謝を『発酵』、悪い有機物の代謝を『腐敗』とします。しかし双方共に酸化分解であることには変わりがなく、良い代謝なのか悪い代謝なのかという違いしかありません。つまり、EMの世界での発酵と腐敗に関わる概念は、広義によるものであり、学術的な観点による分類ではありません。
ただし、発酵と腐敗という分類法は、堆肥でも活用されており、特別な微生物が関与しているから『発酵』もしくは『腐敗』として分類されているわけではないため、EMの世界における分類も独自の視点ではあるものの、間違った表現ではないと言えます。しかしながら、より適切な表現がある場合は修正していく必要があるのではないかと考えられます。

酸化と抗酸化

化学の世界では酸化と還元ですが、この概念も独自理論と言えます。
EMを表現する上で、酸化と抗酸化というキーワードは外せません。EMの世界では、『酸化』を物の劣化と証し、抗酸化を物の劣化防止と捉えています。
しかしながら、一般的に言われる酸化と抗酸化の概念は、活性酸素やフリーラジカルと呼ばれる酸化力の強いエネルギーを還元若しくはトラップする作用のことを指しており、この理論もEMの世界とは一線を画しています。これも適切な表現が見当たらないための活用と言えますが、抗酸化という言葉を利用することは医学用語と混同しかねない面がありますので、当社は不適切であると考え、言葉の利用は控えています。なお、以下にもう少し詳しく説明をさせて頂きます。

EMの世界で酸化や抗酸化という単語は、多様な場面で活用されています。例えば、EMは抗酸化力があるとか、EMを使用した食品の抗酸化力が高いとか、建築の世界でもEM抗酸化住宅と言ったように活用されたりする例があります。一般的な視点で言えば、EMの抗酸化力が高いということは、EMが多くの抗酸化物質や抗酸化酵素を含んでいるという意味になりますが、EMの世界では、抗酸化力が高いということは、あくまで物の劣化を抑制する能力が高いということであって、抗酸化物質が多く含まれることとイコールではありませんし、含有量についても不明です。なぜなら、微生物を含め全ての生命体は、生命を維持するために代謝を行っており、体内外を変化させることで環境適応しています。EMもそうですが生きるうえで不適当な環境を適当な性質を変えた結果、物の劣化が抑制されたにすぎないわけですから、物を抑制されたこと=抗酸化作用が高いというには因果関係が無さ過ぎます。ですので、一般的な抗酸化力≒EMの抗酸化力とはならないことが多々あります。
さらに、EMの世界や類似の業界において活用されている抗酸化という言葉の使用例は、抗加齢(アンチエイジング)と混同している場合もよくあります。確かに活性酸素等が老化を促進することで加齢が進むこともあるでしょうが、老化の原因は多様であるため、抗酸化と抗加齢を結びつけることもあまり適切な例としてお勧めはできません。
一般の方々だけでなく、専門家にもご理解頂くためには、言葉の上でも適切な表現を心掛ける必要がある考えています。

その他の概念

未知の領域です。
EMの世界では他にも多くの理論や成果が謳われています。しかしながら、現実的にその面の研究がどこまで進んでいるかはわかりません。微生物の分野は日進月歩ですので、新たな理論が生まれてくる可能性は否定できません。そして、EMの可能性についても、より明確な形で科学的な成果が示されてくることになるものと考えています。当社は、全ての可能性を否定せずに追及し逸早くその成果を形に変えていきたいと考えています。